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介護業界の人手不足が問題視される中、訪問介護分野に特定技能が適用され、外国人人材の受け入れが可能になりました。これを機に外国人の受け入れを検討しはじめるケースもあるでしょう。
この記事では訪問介護分野で特定技能外国人が働くための要件や、事業所側が外国人を受け入れるための要件、受け入れに必要な手続きなどを解説します。
特定技能とは
特定技能は、日本で深刻な人手不足が生じている分野の労働力を補うために導入された在留資格です。特定技能には「1号」と「2号」の2種類があり、在留期間や求められる技能、対象分野などが異なります。2種類の特定技能のうち、介護分野で認められるのは特定技能1号です。
| 特定技能1号 | 特定技能2号 | |
| 在留期間 | 通算5年まで | 上限なし |
| 求められる技能 | 指示に基づいた作業ができる | 作業の指導・管理ができる |
| 日本語能力 | 必要(試験あり) | 原則不要 |
| 家族の帯同 | 原則不可 | 可(要件あり) |
| 対象分野 | 以下の16分野 ・介護 ・ビルクリーニング ・工業製品製造業 ・建設 ・造船・舶用工業 ・自動車整備 ・航空宿泊 ・自動車運送業 ・鉄道農業 ・漁業 ・飲食料品製造業 ・外食業 ・林業 ・木材産業 | 以下の11分野 ・ビルクリーニング ・工業製品製造業 ・建設 ・造船・舶用工業 ・自動車整備航 ・空宿泊 ・農業 ・漁業 ・飲食料品製造業 ・外食業 |
特定技能1号の資格では、一定レベルの技能・日本語能力を証明した外国人が、最長5年まで就労できます。日本語能力としては、日本語能力試験(JLPT)のN4以上、または国際交流基金日本語基礎テストで200点以上の結果が必要です。

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訪問介護で外国人が働けるようになった背景
元々外国人は介護施設内での業務が中心で、利用者宅へ訪問して介護する「訪問介護」や、その関連業務は対象外でした。しかし2025年4月、特定技能外国人が訪問介護に従事できるよう制度が改正されます。
訪問介護で外国人が働けるようになった背景には、次の2つの課題があります。
深刻な人手不足:日本では在宅高齢者が増加したことで訪問介護の需要が急増し、人材確保が追いついていませんでした。これにより多くの事業者が人手不足に苦しんでいたのです。
制度の柔軟化ニーズ:現代では介護職の不足を補い、在宅介護サービスの質と量を維持することが求められています。これにより訪問介護も対象に含める改正が、2025年3月11日に閣議決定され、4月から施行されています。
この改正により、特定技能外国人は訪問介護サービスを提供できるようになりました。今では在宅介護の現場における新たな人材として期待されています。
受け入れ対象となるサービス・施設
2025年の制度改正では、訪問系サービスの範囲が明確化されています。訪問介護分野において、特定技能外国人が受け入れ対象となるサービスや施設は以下の通りです。
- 訪問介護
- 訪問入浴介護
- 介護予防訪問入浴介護
- 夜間対応型訪問介護
- 定期巡回・随時対応型訪問介護看護
- 訪問型サービス(総合事業)

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特定技能外国人が訪問介護に従事するための要件
特定技能外国人が訪問介護に従事するには要件があります。主なポイントは以下の2つです。
在留資格「特定技能」の介護分野を所持していること
訪問介護に従事する外国人は、介護分野の特定技能1号の在留資格を取得している必要があります。この資格は、
- 介護技能と日本語能力を測る「日本語能力試験」または「日本語基礎テスト」で一定以上の結果を出し、かつ「介護日本語評価試験」に合格する
- 介護福祉士養成施設を修了する
- 介護分野の技能実習2号から変更する
などの方法で取得できます。
研修を修了し、1年以上の実務経験を有していること
訪問介護は在宅での対応が中心であり、基本的な介護スキルが求められることから、介護職員初任者研修課程(または同等の研修)を修了していることが条件とされています。
また、訪問介護は一人で利用者の自宅に入ることもあるため、判断力や対応力が必要です。したがって、特定技能外国人が訪問介護に従事するには介護事業所などでの実務経験が原則1年以上あることも求められています。
訪問介護分野で特定技能外国人を受け入れるための要件
訪問介護は利用者の自宅でサービスを提供する特性上、施設介護よりも慎重な受け入れ体制が求められます。このため、特定技能外国人を受け入れる事業所には、以下の要件を満たすことが義務付けられています。
研修の実施
受け入れ事業所は、訪問介護業務に特化した研修を実施する必要があります。研修内容には、訪問介護の基本ルール、利用者宅でのマナー、安全管理、緊急時の対応などを含めることが求められます。
外国人介護人材が日本の訪問介護に円滑に適応できるよう、座学と実務を組み合わせた研修にすることが重要です。
一定期間の同行訪問など必要なOJTの実施
訪問介護は原則一人で行動する業務が多いため、一定期間の同行訪問(OJT)が必須です。その際は経験豊富な職員が同行し、業務の進め方や利用者対応を実地で指導します。この時、人材の理解度や習熟度に応じて、同行期間を柔軟に設定することが求められます。
外国人介護人材への意向確認、キャリアアップ計画の策定
事業所は、本人の就労意向や将来の希望を定期的に確認し、キャリアアップ計画を策定する必要があります。介護福祉士取得を見据えた支援や、業務範囲の段階的拡大などが代表例です。これは、本人のモチベーション維持と、長期定着につなげることが目的です。
ハラスメント対策の実施
訪問介護では、利用者や家族との一対一の関係になりやすいため、ハラスメント対策の整備が不可欠です。対応マニュアルの作成・共有、相談窓口の設置、対応フローの明確化、職員への周知徹底などが求められます。外国人であっても安心して働ける職場環境を整えることが重要です。
ICTの活用を含めた環境整備
緊急時やトラブル発生時に備え、ICTを活用した連絡・支援体制の構築が必要です。スマートフォンによる即時連絡、記録システムの共有、位置情報の活用など、孤立を防ぎ、安全に業務に従事できる環境整備が求められます。

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訪問介護分野で特定技能外国人を受け入れるメリット・デメリット
特定技能外国人の受け入れには、明確なメリットと注意すべきデメリットがあります。双方を理解した上で導入を検討しましょう。
メリット
国内では高齢化が進む介護業界ですが、特定技能を有する外国人人材の年齢は20〜30代が中心となります。特定技能外国人を受け入れることで、若手人材を確保しやすいのが大きなメリットの1つです。
また、特定技能は一定水準の技能・知識を有する人のみが取得できる資格であり、対象者は介護分野の試験や研修をクリアしていることから、サービスの質向上も期待できます。
デメリット
特定技能外国人を受け入れるには、在留資格手続きや事前準備が必要なため、即戦力としての確保は難しい場合があります。採用から就労開始までに時間がかかる点はデメリットです。
また、日本語能力には個人差があります。業務上の指示や利用者との会話には配慮が必要です。
特に訪問介護では、コミュニケーション面から利用者との信頼関係構築に工夫が求められます。
訪問介護分野に特定技能外国人を受け入れる際の流れと必要な手続き
訪問介護分野で特定技能外国人を受け入れる場合の主な流れは以下の通りです。
| 特定技能協議会へ適合確認申請する ↓ 適合確認書が発行される ↓ 地方出入国在留管理官署へ在留諸申請を行う ↓ 特定技能協議会へ外国人情報を登録する(受け入れ後4ヵ月以内) ↓ 巡回訪問を行う ↓ 定期報告を行う |
以下では特に重要な3つの手続きについて解説します。
適合確認申請
受け入れ事業所は、訪問介護分野の受け入れ基準に適合しているかを確認するための申請を行います。審査対象は研修体制、OJT計画、ICT環境などです。
この適合確認を受けなければ、訪問介護分野への外国人の受け入れは認められません。
巡回訪問への対応
受け入れ後は、外国人人材の就労状況や支援体制が適切かを確認する目的で、関係機関による巡回訪問(指導・確認)が行われます。事業所は、記録の整備やヒアリング対応をしなければなりません。
定期報告
受け入れ事業所は、就労状況や支援内容について定期的な報告をする必要があります。報告内容には、業務内容、労働環境、支援実施状況などが含まれます。制度の適正運用と、外国人人材の保護を目的とした手続きです。

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まとめ
訪問介護は利用者の自宅でサービスを提供する都合上、施設でのサービス提供とは異なるルールや注意点があります。特定技能外国人の受け入れに関しても例外ではありません。改正後の制度を充分に活用し、外国人人材による訪問介護サービスを適切に提供するために、受け入れの要件や手続きをしっかりと把握しておきましょう。
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特定技能外国人人材の受け入れを検討している企業様は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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