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近年、出入国在留管理行政の強化にともない、在留資格の更新費用が段階的に引き上げられる方針が示されています。2025年の改定に続き、2026年度中には3〜4万円程度まで増額される見通しです。
この記事では、在留資格の更新手数料の改定背景や企業への影響、そして具体的な対策までをわかりやすく解説します。
2025年に在留資格の更新手数料が改定
2025年4月1日から、在留期間更新許可の手数料は従来の4,000円から6,000円へ引き上げられました。なお、オンライン申請の場合は5,500円となっており、すでに新料金が適用されています。
今回の改定は更新手数料だけにとどまりません。在留資格変更許可や永住許可申請など、さまざまな在留関係手続きの手数料が同時に引き上げられています。制度全体の見直しの一環として実施されたものです。
最新の手数料一覧や詳細は、出入国在留管理庁の公式ページで確認できます。申請区分によって金額が異なるため、事前に確認しておきましょう。

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2026年度には大幅引き上げの方針
2025年11月時点では、2026年度中に在留資格の更新および在留資格変更の手数料を3〜4万円程度へ引き上げる方針が発表されています。
さらに、永住許可申請についても10万円以上へと大幅に引き上げる方向で検討が進められています。これは現行水準と比較すると極めて大きな増額です。
外国人材の受け入れ拡大政策が進む一方で、適正な在留管理の重要性も一段と高まっています。そのため行政は、制度を安定して続けていくために、手続きにかかる費用を利用者にも適切に負担してもらう方向で見直しを進めていると考えられます。
このように、在留資格に関する手続きコストは確実に上昇傾向にあります。今後のさらなる見直しも見据え、企業としては中長期的な費用管理が求められる局面に入っているといえるでしょう。
増収分はどのように使われるのか
引き上げられた手数料による増収分は、外国人政策全体の財源として活用される方針です。単なる審査コストの補填にとどまらず、制度運営の安定化を目的とした広範な施策に充てられます。
具体的には、次のような分野への活用が想定されています。
- 外国人の受け入れ環境整備
相談体制の充実、日本語教育支援、生活支援体制の強化など - 不法滞在者の強制送還にかかる費用
収容・送還関連コストの負担
このような増収分の活用により、結果として、制度の透明性や持続可能性を高めることが狙いであると考えられるでしょう。
在留資格の手数料引き上げによる企業への影響は?
在留資格の更新手数料引き上げは、外国人労働者を雇用する企業にとって以下のような影響を受けると想定されます。
外国人労働者を雇用するコストが上がる
福利厚生や採用競争力強化の観点から、在留資格の更新手数料を企業側が負担するケースが一般化しています。そのため、今後手数料がさらに高額化すれば、その負担は企業に直接のしかかることになります。
特に在留期間が短い資格の場合、更新頻度が高くなるため、トータルコストへの影響に注意が必要です。
例えば、1年更新の在留資格を複数名抱えている場合、採用人数に比例して年間の更新費用は増加します。将来的に1件あたり3〜4万円規模となれば、10名雇用している企業では年間30〜40万円の負担となる計算です。
これは人件費とは別枠のコストであり、採用人数が増えるほど負担額も直線的に拡大するため、予算計画への影響も無視できません。
企業のサポート体制が重視される
在留資格の更新手数料が上がる中で、企業のサポート体制はこれまで以上に重要になります。
更新費用は外国人労働者本人にとっても大きな経済的負担となるので、企業がどこまで費用負担や手続き支援を行うのかは、就職先を選ぶ際の重要な判断材料になるためです。
更新手続きに不備があれば再申請や期間延長のリスクが生じ、本人にも企業にもさらなるコスト負担が発生します。
また、外国人材の定着率を高めることも、更新コストの最適化につながります。更新申請のサポート体制が整っている企業は、安心して長期的に働ける職場として評価されやすくなります。
短期間で離職されれば更新費用は無駄になってしまうため、単なる手続き問題ではなく、企業の魅力や信頼性を左右する要素として捉える必要があるでしょう。

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手数料引き上げに対して企業ができること
在留資格の更新費用が引き上げられるタイミングに合わせて、企業側には戦略的な対応が必要です。コスト増を前提とした下記のような計画的運用が求められます。
人件費のシミュレーション
まずは、更新手数料が最大水準まで引き上げられた場合を想定したシミュレーションを行いましょう。将来的に1件あたり3〜4万円となった場合を前提に、現在の在籍人数だけでなく、今後受け入れ予定の外国人労働者数も含めて試算することが重要です。
例えば、今後3年間で20名の受け入れを計画している場合、更新時期が重なれば数十万円から場合によっては100万円規模の費用が発生する可能性があります。
このように、採用人数に比例してコストは増加します。どの在留資格でどれだけの負担が生じるのかを具体的に把握し、中長期の人員計画と照らし合わせながら経営判断を行うことが不可欠となります。
在留期間が長い在留資格への移行を検討
更新頻度を減らすために、在留期間が長い資格への移行を検討するのも一つの方法です。単に更新回数を減らすという視点だけでなく、長期的な人材戦略として位置付けることが重要です。
例えば、特定技能1号から2号への移行を見据えた育成体制を整えることで、在留期間が長期化し更新回数を抑えられるだけでなく、将来的な人件費の安定化にもつながります。
さらに、キャリアアップの道筋を明確に示せる企業は、有力な外国人労働者にとって魅力的な就職先となります。長期就労を前提とした環境を整えることは、コスト削減と優秀な人材確保の両立につながる施策といえるでしょう。
カテゴリー1もしくは2を目指す
出入国在留管理庁では、企業の規模や信用度などに応じて受入れ機関を4つのカテゴリー(カテゴリー1〜4)に区分しています。一般的に、カテゴリー3・4は中小企業が該当し、カテゴリー1・2は上場企業や大企業が中心となります。
中でもカテゴリー1・2に該当する企業は、最長5年の在留期間が付与されやすいのが特徴です。
在留期間が長期化すれば更新回数を減らすことができ、その分だけ手数料負担も抑えられます。将来的に更新費用が3〜4万円規模となった場合、更新回数を1回減らすだけでも大きなコスト削減効果が期待できます。
さらに、提出書類の簡素化や審査の迅速化が見込まれるため、更新手続きの負担軽減や不許可リスクの低減にもつながります。
確実な申請フローの確立
更新手数料が高額化すればするほど、1回の申請にかかる経済的インパクトは大きくなります。
万が一、申請が不許可となった場合、そのダメージは従来よりもはるかに重くなるため、チェックリストの整備やスケジュール管理を徹底し、期限切れや書類不備を防ぐ体制を構築しましょう。
将来的に1件あたり3〜4万円規模となれば、再申請のたびに同額の負担が発生する可能性があります。
こうしたリスクを最小限に抑えるためにも、行政書士などの専門家と連携し、不備なく申請できるフローをあらかじめ確立しておくことが重要です。
まとめ
在留資格の更新費用は、2025年4月の改定によりすでに6,000円(オンラインは5,500円)へ引き上げられ、さらに2026年度中には3〜4万円規模へと大幅に増額される方針が示されています。永住許可申請についても10万円以上への引き上げが検討されており、外国人雇用に関わるコスト構造は大きな転換期を迎えています。
こうした動きを単なる負担増として受け止めるのではなく、外国人材の活用戦略を再設計する機会と捉えることが重要です。最大水準を想定した人件費シミュレーションなど、制度変更を前提に、計画的に備えておきましょう。
アイデムグローバルでは、外国人材の採用から定着支援、在留資格の更新・変更手続きまでを一貫してサポートしています。制度改正が続く中でも、特定技能において4,300名以上の内定実績(2026年2月1日時点)を背景に、企業が安心して外国人雇用を進められるよう、在留資格手続きの支援や実務コンサルティングを通じて、法令順守と安定的な人材確保を実現してきました。
外国人雇用に関するお悩みや制度改正への対応については、ぜひアイデムグローバルまでお気軽にお問い合わせください。

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